ドラマ「拾われた男」の4話を何度も観ている。
仲野太賀くんと伊藤沙莉ちゃんの恋の行方に、
ラブコメが苦手なアラ還オヤヂですら、
目頭と胸が熱くなるからだ。
で、それは、本作が、
やりきれない残酷さや切なさを、
しっかりと描いているからだと思うのだ。
このドラマに登場する多くの人は、
なにかしらの欠落というか、
突き抜けられないジレンマを抱えていて。
映画監督を目指すバイト仲間の要潤や、
モデルを夢見る幼馴染の大東駿介はもちろん、
主人公の父である風間杜夫や、
人気モデルや女優として活躍する井川遥ですら、
一皮剥けられずにもがき苦しむ姿が描かれている。
その中でも異彩(異臭?)を放っているのが、
バイト仲間を演じている北香那ちゃん。
若いながらも荒井晴彦を敬愛するオタク女子なのだが、
視線や話し方や身体の使い方がとても秀逸。
不安気で怪しげ。
でも、自分が信じられるモノを持っているからか、
時折ズバッと核心を突いた発言をする。
そんなキャラを見事に演じ、
カメラの中心に居なくとも、
その存在を強く感じさせてくれる超実力派。
強者揃いだな、このドラマ。