「なんかさ、連絡が来るかもと思ってたよ」
TKGCはあの頃と変わらぬ声で言った。
専門学校時代に企画した、
シーナ&ザ・ロケッツのイベントにおけるリーダーで、
今でも舞台やライブの制作会社に務めている。
「今度はいつこっちに帰ってくるの?」
学生時代はバンドマンで、
イベントにおいては参謀役だったANDは、
少人数で良いから飲もうと言った。
「せっかくだから俺の店でやらない?」
ANDと同じバンドに所属していたYSTは、
いつもクールでかっこよく。
専門学校を卒業してほどなく俳優となり、
今は赤坂でバーも経営している。
「なんにしても、
あなたが帰って来なきゃ話にならないから。
早めに日程教えてくれれば段取りするよ」
イベントの制作進行役だったTKYMは、
短気で荒っぽい男どもにもぜんぜん負けない女子で。
卒業後はFM系の番組制作会社に務め、
今はwebを中心とした制作進行をしている。
どうなることか恐る恐る電話を掛けたが、
みんなが明るい声で話してくれてホッとした。
そして、元気そうで良かった。
さて、いつ会おうか?