歳を取ると涙腺が緩む。らしい。
ボクは子どもの頃から涙もろかったので、
加齢による涙腺劣化を実感していないが、
それでも昨夜のWBC日韓戦では涙がこぼれた。
宿命や因縁などの枕詞に隠された思惑はどうあれ、
韓国との対戦にはやはり格別な想いがあり。
中でもフットボールと野球においては、
その想いがいっそう熱くなるのは事実。
先発はダルビッシュ。
今大会の侍ジャパンにおける中心的な選手であり、
日本が世界に誇るピッチャーだ。
1、2回は無失点に抑えるも身体と球にキレがなく、
3回表の韓国に3点の先制を許す。
一方、韓国の先発キム・グァンヒョンは、
キレキレの球と抜群の集中力で好投。
2回までで、すでに5三振と絶好調。
試合の流れが韓国に大きく傾き、
WBCルールの投球数制限的にも、
4回には投手交替がほぼ確定的な3回裏の侍ジャパンの攻撃。
先頭打者の源田が四球で出塁したのをきっかけに、
絶妙な駆け引きでキムを揺さぶり、
あっという畳みかけて逆転して見せた。
まるで別チームのような豹変ぶりには、
常に勝ちを目指すとの大前提に加えて、
「万が一にもダルに負けはつけさせない」との想いが、
チーム全体から滲み出ていたように感じてグッときた。
あくまで結果論だが、
栗山監督がこの一戦をダルビッシュに任せたのには、
いくつもの狙いがあったように思える。
ダルで勝つ。
それだけを優先するならもっと違う起用法があったはず。
いち早くチームに合流したものの、
本調子には程遠いダルを、
わざわざ強敵相手に先発させる必要は無い。
勝つにしても負けるにしても、
その後の日本代表に必ずプラスとなる。
指揮官にそんな狙いがあったとするなら、
昨夜の見事な逆転劇は単なる一勝ではなく、
確かな手応えを感じられるものになったはず。
これってファイターズファンの視線かな?(笑)