「あやうく転びそうになりました」
乾杯をしてすぐSKIさんが言ったように、
今日は昼過ぎからけっこう冷え込んで、
町中に霧が立ち込め。
夕方になってさらに冷え込んで、
霧で湿った路面が凍結したので、
いたる所がスケートリンクになった。
かくいうボクも、
店に入るまでに何度かヒヤッとした。
「明日の朝が怖いですね」
いつも通り仕事の話に加えて、
互いの趣味や年末年始の過ごし方など、
あれこれ話した。
「このままあっという間に年末ですね」
握手して別れてしばらく、
転ばぬようにそろそろと歩く、
SKIさんの後ろ姿を見送った。