「あんなに安全運転とは思わなかった」
スタジアムへ向かって歩いている途中で、
YKOさんが言う。
ボクはバイクでもクルマでも事故をしているので、
やたらと飛ばすという誤解を受けている。
「いつもあんな感じですよ」
「最近は、だろ?」
くだらない話をしながらも、
気持ちは盛り上がる一方。
少し離れた駐車場だったので、
途中でタクシーを拾おうと言いながら、
結局スタジアムまで歩いてしまった。
天気が良く暖かかったので、
そこそこ汗ばんでおり。
スタジアムへ入る前の予行練習として、
ボールパーク内のお店でビールで乾杯。
少し落ち着いたところでスタジアムへ入場。
あちこちを見て回ってから着席して、
試合開始を待つ。
小学校5年の時、同じ野球チームのメンバー数人と、
少年ファイターズに入会し、
何度も後楽園球場へ試合を観に行った。
その頃と変わらぬ胸の高鳴りを感じつつ、
試合開始を待った。