
「自転しながら公転する」を読み終えた。
恋愛小説だろうと思って読み始めたし、
確かにその要素は大きかったが、
ぜんぜんそれだけじゃなかった。
仕事、恋愛、家族など人生における大切なことと、
うまく向き合えない主人公のキャラと同様に、
物語は要点を得ないままフラフラと進む。
最初はそれをもどかしく感じたのだが、
我が身に置き換えてみれば、
うまくいかないことや向き合えない問題、
白黒付けられないことが山積み。
しかも、それらは、
ドラマチックに表出することは稀で、
ゆっくりと日常を侵食し、
気づいた時には前進も後退もできなくなっていたりする。
そうした様が、
かなりリアルに描かれている作品だと思う。
山本文緒さんの最後の長編で、
直木賞受賞作品ってことで買った。
450ページ超えの長編は不安だったが、
読み切れて良かった。