
「今夜はホントに来ないのかよ」
「はい。欠席です。
だって、ほら、一応は病み上がりで、
退院したばかりだから」
TORさんはコーヒーを飲みながら、
悪態をつく。
「大腸ポリープを取ったくらいで、
重病人みたいなこと言うか?」
今夜のビールパーティーは、
他の参加者はお硬い方が多く。
でも、TORさんは立場的に欠席できず、
イラついておられる。
「あぁ、つまんねぇ。行きたくねぇなぁ」
何を子どもっぽいことをと笑われるだろうが、
ボクらが暮らす町は春先から秋口まで、
恐ろしいほどの数のビールパーティーが開催される。
それらは地元企業や各種団体、
スポーツや文化の振興など多岐にわたり、
会社の経営に関わる者は、
「協賛」という合法的カツアゲから、
逃れることはできず。
なかでも商工関連のものとなると、
TORさんやボクも役員だったりするので、
なおさら逃れられないのだ。
「お前がバックレたって、
みんなに言いふらしてやるからな」
「どーぞどーぞ。
それで気が済むなら、いくらでも」
「あー、なんかムカつく」
まだまだ話は尽きず、
2人でアイスコーヒーをお代わりした。