
写真:Hiroaki Finito Yamaguchi
両者の闘志が火花を散らしてぶつかり合う。
そんな試合だった。
中谷潤人が西田凌佑に6回TKO勝ちを収めた。
ここ最近の両者の闘いぶりからも、
序盤は互いに距離を取っての様子見になるのでは---。
そんな大方の予想を裏切って、
WBCチャンプの中谷が初回から激しい接近戦を仕掛け、
激しく打ち合う。
IBFチャンプの西田もそれに応じるが、
1R、2Rは中谷の勢いに押されていた。
3R、4Rは西田が挽回し、
ポイントを取ったようにも思えるが、
中谷はそんなことはお構いなしと言った感じで、
多少被弾しようとも、
西田のガードの上から強打を連発。
中谷は5R、6Rとペースアップし、
6R終了時点で西田を棄権に追い込んだ。
激しい接近戦となったが故に、
試合後にはバッティングやクリンチを巡って、
「中谷はダーティ」とのコメントが見られた。
激しい闘い方だったとは思うが、
危険だったり、汚い闘い方だとは、
ボクはまったく思わなかった。
中谷はこれまでも、
激しくクリンチを振りほどいたり、
相手とおでこがぶつかり合う闘い方を何度もしている。
それを「ダーティ」だと感じるかどうかは、
観る者によって大きく変わるし、
その印象に善悪は無いと思う。
距離を取って前手でジャブを突き、
バッティングもクリンチも無く相手を倒す。
それは、多くのボクサーが理想とする、
ノーリスクでダメージも少ないキレイな闘い方だろうが、
実際には自身のスキルや相手の戦略によって、
それが実現しないことがほとんど。
今回の中谷の闘い方が「ダーティ」と評されたのは、
その理想的なスタイルで勝ちを積み重ねている、
井上尚弥選手を見慣れてしまったからじゃないかと、
思ったりする。
何にせよ、日本人チャンプ対決を制し、
2本のベルトを手にした中谷潤人選手に、
今まで以上のたくましさを感じた。
おめでとうございます。