Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

万年筆がつなぐもの

昼過ぎから隣町の会合に参加。

 

と、後から来て隣に座った方から声を掛けられた。

 

「ご無沙汰」

 

資料から視線を上げると、

弊社の顧客である企業の先代社長だ。

 

「わ。気づきませんで失礼しました。

 ご無沙汰しておりました」

 

近隣市町村で最大規模の企業のトップでありながら、

いつも穏やかな方で。

地元のイベントにも協力を惜しまず、

ボクも仕事を以外でもいろいろとお世話になった。

 

「万年筆、使うんだね」

 

ボクが資料にメモをしているのを見て、

おっしゃった。

 

「はい。社長になった時に買いまして。

 今でもたまに使っています」

 

「あ、オレも。

 社長になった時に買ったよ」

 

そこからは会議そっちのけで、

万年筆についてひそひそ話。

 

ボクが超極細を使っていると言うと、

万年筆を持って試し書きを初めた。

 

「万年筆と言えば太めって思い込んでたけど、

 このカリカリした書き心地、良いなぁ」

 

ボクは超極細ばかり持っているので、

安物ですが良ければ差し上げますと言うと、

きっぱりと断られた。

 

「ありがとう。

 でも、大切な物を簡単に頂けないよ。

 そのかわり、今度会社へ遊びに行くからさ、

 お勧めの万年筆を紹介して」

 

そうだ。

昔から、そういう気遣いをして下さる方だった。

 

正直、欠席しようと思っていたのだが、

参加してほんとに良かった。

 

ありがとうございます。