
会合後にYKOさんと飲んだ。
「やっぱ意味不明だったな」
昼の電話の時と同様にYKOさんはご機嫌ななめ。
今年は地元団体の役員改選期で、
事前の意思確認も無く留任となったのが気に入らないのだ。
「それはこの町のほぼすべての団体や会議体に共通してて、
ボクらも誰かに同じことをしているかも」
ボクが言うとYKOさんはムキになって反論する。
「オレはちゃんと説明したぞ。
お前が酔って忘れただけだ」
YKOさんが企画しているイベントはもちろんお手伝いする。
そこに根回しも正式な依頼も不要。
今までもずっとそうして来たし、
これからもきっとそうだろう。
それは、お互いに信頼関係があるからで、
YKOさんが今回の役員留任に不満を持つのは、
それを決めた人たちに対して不信感があるのでは?と言った。
「それはあるな。かなり」
YKOさんがようやく笑ってくれた。
「でしょ?
オレだって同じこと思ってるんだから、
やり方だのなんだの遠回しに言わなくて良いのに」
「いや、ほら、オレはお前と違ってオトナだから」
「どの口が言ってんだ?
しかもオトナじゃなくてヂヂイだろーが」
その後は秋のイベントに向けての話題に。
めんどくさいと言えばそれまでだが、
そんなことは忘れたふりして、
ボクらは今までたくさんのイベントに関わって来たし、
これからもきっとずっとそうなんだと思う。