Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

36分間のレッスン

写真:Naoki Fukuda

井上尚弥とアフマダリエフのタイトルマッチを観た。

 

結果は12Rを闘いきって、

チャンピオンの井上が3-0の大差判定勝ちを収めた。

 

「レッスンするくらいのレベルの差を見せられた」

 

解説していた元世界3階級制覇王者の長谷川穂積さんは、

試合後にコメントを求められると、

驚きを隠せぬ様子で途切れ途切れにコメントした。

 

「僕はこういうボクシングを見たかったが、

 ここまで技術でも差があるとは・・・。

 (このボクシングをされたら)誰が井上選手に勝てるのか」

 

判定決着となる試合の多くには、

退屈なラウンドや時間帯が必ずある。

 

だが、今夜のモンスターが観せてくれたのは、

圧倒的な力量差によって12Rの36分間、

対戦相手をほぼ完璧に制圧する姿。

 

「本番のように練習し、練習のように本番を」とは、

よく耳にする言葉だが、

それを世界タイトルマッチで、

階級最強との呼び声高い挑戦者相手に実現するとは。

 

KO勝ちを予想していたし、観たかった。

でも、今夜のモンスターは、

過去のどの試合よりも冷徹で恐ろしかった。

 

KOシーンがなくとも、

エキサイティングでエクセレントなボクシングは、

成立しうるのだと教えられたように思う。

 

井上尚弥選手、

防衛おめでとうございます。

 

背筋が凍るような、

素晴らしく凄まじい試合を、

ありがとうございました。