
この10年、1日2本のブログ更新を欠かさず続けてきた。
けれど、今年からは少し歩みを緩め、1日1本。
義務としてではなく、
思ったこと、感じたこと、考えていることを、
より自由に綴っていこうと思う。
その中でも大好きな音楽や映画や小説などについては、
以前に使っていた「ボクのMasterpieces」とのタイトルで、
再び書いてみようと思う。
復活第1回目は、
ボクの原点ともいえる一曲、
佐野元春の『アンジェリーナ』について。
部屋には600枚ほどのCDが並んでいる。
けれど、ボクは昔も今も、
歌詞カードをほとんど読まない。
20代中頃にオーディオセットを手に入れるまで、
ボクにとっての音楽は、
エアチェックや、
友だちに録音・ダビングしてもらった音源だったので、
そもそも歌詞カードを読むことはできなかった。
さらに、スマホも検索アプリもない時代だったので、
ラジオやTVや有線放送から流れてくるフレーズを、
脳内へ刻み込むのは習慣であるのと同時に、
新しい音楽と出会い、
その世界を深めるために必須のスキルだった。
初めて『アンジェリーナ』を聴いたのは13歳の春。
深夜のFMだった。
サザンオールスターズがぶっ壊してくれたおかげで、
はちゃめちゃな譜わりに多少の免疫ができていたが、
それでもアンジェリーナが描き出した世界観には、
腰が抜けそうになった。
ニューヨークの夜をシャンデリアに喩えるってスゲェ。
つーか、それを俺に想像させるってヤバくね?
ビリー・ジョエルとの出逢いによって、
ニューヨークの風景はいくらか知ってはいたものの、
春先には砂埃が小さな竜巻となって舞い上がり、
梅雨には泥水が道路に溢れる相模原の片隅で、
ようやく色気づいたばかりのガキは、
以来、元春のファンになり、
アンジェリーナを数え切れないほど聴いた。
けれど、「トランジスタラジオで……」の後に続く言葉は、
未だにはっきりと聴き取れないままだ
いや、もしかすると、
聴いたままに口ずさんでいる単語?が、
正解なのかもしれないが、
歌詞カードを読まないので答え合わせができないのだ。
「今夜も愛を探して」
元春は歌った。
だが、それに続くフレーズは曲の中に存在しない。
ボクは今もアンジェリーナを聴くたびに、
シャンデリアの街で眠れずに の後に続くフレーズを、
なんとか聴き取ろうとする。
それで良い。
それが良い。