Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

ボクのMasterpieces #14 シャンデリアの街で眠れずに

この10年、1日2本のブログ更新を欠かさず続けてきた。

けれど、今年からは少し歩みを緩め、1日1本。

 

義務としてではなく、

思ったこと、感じたこと、考えていることを、

より自由に綴っていこうと思う。

 

その中でも大好きな音楽や映画や小説などについては、

以前に使っていた「ボクのMasterpieces」とのタイトルで、

再び書いてみようと思う。

 

復活第1回目は、

ボクの原点ともいえる一曲、

佐野元春の『アンジェリーナ』について。

 

部屋には600枚ほどのCDが並んでいる。

けれど、ボクは昔も今も、

歌詞カードをほとんど読まない。

 

20代中頃にオーディオセットを手に入れるまで、

ボクにとっての音楽は、

エアチェックや、

友だちに録音・ダビングしてもらった音源だったので、

そもそも歌詞カードを読むことはできなかった。

 

さらに、スマホも検索アプリもない時代だったので、

ラジオやTVや有線放送から流れてくるフレーズを、

脳内へ刻み込むのは習慣であるのと同時に、

新しい音楽と出会い、

その世界を深めるために必須のスキルだった。

 

初めて『アンジェリーナ』を聴いたのは13歳の春。

深夜のFMだった。

サザンオールスターズがぶっ壊してくれたおかげで、

はちゃめちゃな譜わりに多少の免疫ができていたが、

それでもアンジェリーナが描き出した世界観には、

腰が抜けそうになった。

 

ニューヨークの夜をシャンデリアに喩えるってスゲェ。

つーか、それを俺に想像させるってヤバくね?

 

ビリー・ジョエルとの出逢いによって、

ニューヨークの風景はいくらか知ってはいたものの、

春先には砂埃が小さな竜巻となって舞い上がり、

梅雨には泥水が道路に溢れる相模原の片隅で、

ようやく色気づいたばかりのガキは、

以来、元春のファンになり、

アンジェリーナを数え切れないほど聴いた。

 

けれど、「トランジスタラジオで……」の後に続く言葉は、

未だにはっきりと聴き取れないままだ

 

いや、もしかすると、

聴いたままに口ずさんでいる単語?が、

正解なのかもしれないが、

歌詞カードを読まないので答え合わせができないのだ。

 

「今夜も愛を探して」

 

元春は歌った。

だが、それに続くフレーズは曲の中に存在しない。

 

ボクは今もアンジェリーナを聴くたびに、

シャンデリアの街で眠れずに の後に続くフレーズを、

なんとか聴き取ろうとする。

 

それで良い。

それが良い。