そういうことなんだろうな。
「驚き」「電撃」との見出しが目立つが、
ボクは驚きもショックも感じなかった。
04年の入団以来、巨人一筋の生え抜きであり、
球団の『顔』でもあった。
巨人の大塚淳弘球団副代表編成担当は、
「投手のまとめ役で選手からもフロントからも人望があった。
(内海の指名には)“まさか”と思った」と語ったそうだが、
それは惜別と本心が複雑に絡み合ってのコメントだろう。
本当に必要であればプロテクトするのが当然で、
リストの載せた以上、「まさか」は口にしてはなるまい。
原辰徳さんが監督に復帰して、
他球団のFA選手を獲得しまくり、
選手の背番号をガンガン入れ替えているのを見て、
かなり強いメッセージを発信しているなと思ったし、
ベテランだけでなく中堅や他球団からの移籍組も、
人的補償のリストに載っているだろうと予測していた。
内海は絶対的エースでもスゴい決め球を持つ投手でもなかったが、
しなやかなフォームからキレのある球を投げ込み、
14年で133の勝ち星を積み上げた。
今回の移籍についてはすでに、
球界OB やファンなどからさまざまな批判が湧き上がっている。
それらを否定したり反論するつもりはない。
ただ、2度目の監督時代の原さんは好不調の波が大きい内海を、
報道陣には「ニセ侍」「突発性四球病」と酷評しつつ、
本人には「お前が必要なんだ」と励まし使い続けたのは、
よく知られた話だ。
3度目の監督就任はジャイアンツ史上初。
他球団でも代理や代行を除けば、
天知俊一と吉田義男の2人しか前例がない。
そんな原さんが目指すジャイアンツの姿を、
しっかりと見届けたい。