Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

お願いしますね

選挙が終わる。

おそらく、ほとんど何も変わらない。

安倍が強いのではなく、野党が弱いだけ。

2年前かな。

渋谷陽一はその構図をとても端的に言葉にした。

有権者が今、求めているのは

「安倍政治が嫌だ」という話ではないんです。

新しい政治的なビジョンに投票したいマグマが渦巻いているのに、

その受け皿がない状況です。

音楽の世界にたとえれば、

ずっと演歌を歌い続けている自民党に対して、

民進党は「もう演歌は古い」と叫びながら

古いフォークを歌っている。

ビートルズサザンオールスターズが登場すれば

一気に席巻できるのに、

それが出てこないので、

誰もが欲求不満な状態なんです。

欧米にはオバマ米大統領メルケル独首相のような

理想主義を持った政治家がいます。

正義感と理想主義が政治の基本エネルギーと

なるべきものではないでしょうか。

「LOVE(愛)、PEACE(平和)&FREE(自由)」。

ロック音楽が体現するような価値観は有効だと思います。

「安倍1強」と言われてきましたが、

国政選挙の投票率は50%程度で自民党への投票はその半分以下。

つまり全有権者の25%も支持していない。

安倍政権が力を入れる原発再稼働や

安全保障関連法、共謀罪法にも「NO」が多い。

それにもかかわらず、

野党のメンバーが「YES」の理想を語る勇気を持っていない。

野党が有権者の共感を得られない大きな原因はそこにあります。

国政にいた時の保坂氏は「安倍NO」と掲げるような

古い政治的な言語に束縛されて窮屈そうでした。

しかし、世田谷区長になって「せたがやYES!」と

肯定的なメッセージを打ち出し、可能性が花開いた。

世田谷区政は、音楽で言えば「インディーズ・シーン」ですが、

「メジャー」にあたる国政でも、

理想主義の志を持った政治家たちが挑戦を始めれば、

一気に変わっていくと思います。

僕は昨秋発行の「SIGHT」の表紙に

「70年間戦争しなかった日本にYES」と書きました。

日本は勤労意欲やモラルが高く、

何よりも平和を愛している理想主義的な国民です。

ちゃんとしたメッセージを出せば届く。

それは世田谷の例を見れば明白です。

(聞き手・南彰)

しぶや・よういち 1951年生まれ。

72年、音楽批評誌「ロッキング・オン」を創刊。

99年、総合誌「SIGHT」を創刊。

著書に「ロックは語れない」など。

引用元:朝日新聞

生前、忌野清志郎は言った。

選挙に行かなくてもいいとか言ってると、

 君たちの息子が戦争に行ったりするんだ」

確かに、そう思う。

でも、今は投票していても、

知らないうちに戦争が起こりそうな気がする。