目が醒めた時に、まだ神奈川にいるように思った。
そして、なぜか、もう月曜日だと思った。
月曜まで滞在を延ばしたのはなぜか。
それも、よりによって大幅な寝坊。
焦りをはるかに通り越して、呆然とした。
現実に引き戻してくれたのは老猫。
扉の前で大きく響いた鳴き声で、
昨日北海道に戻って、今日が日曜だと気づいた。
部屋を出ると老猫は少し急ぎ足でリビングへ行き、
皿の前でまた鳴いた。
その皿を丁寧に洗ってエサを入れて差し出し、
何度かカラだを撫でてやると安心したように食べ始めた。
そのままキッチンでコーヒーを作り、
部屋に戻ってTVを眺めた。
まだ残る目覚めた時の焦りを、
コーヒーと日曜ならではの番組が安堵で包む。
ふぅ。
今回の神奈川は疲れた。