あいさつ回りがほぼ完了し、隣町のカフェで一息。
顔なじみの店主と久しぶりに会って話せた。
「その後どう?」
「ボクはなんとかやってますけど、
〇〇さんこそ大丈夫だったんですか?」
ボクの問いかけに、笑いながら答えて問いかける。
互いに「アタマ」に爆弾を抱えての1年だった。
「オレは大したこと無いよ。
病気じゃなくて軽いケガだから」
「でも、ボクは手術はしてませんよ」
互いを気遣っているのか症状の軽さを競っているのか、
よく分からなくなった会話が、
店主の奥さんのひと言でピタリとやんだ。
「ケガでも病気でも、治ってくれさえすれば良いんですよ」
お互い、来年は健康で。
そう言って店を出た。