会議の後、近所のカフェへ。
テイクアウトのコーヒーができるまで、
顔なじみの若い男性スタッフと雑談。
カップを受け取り帰ろうとすると、
彼は声を潜めて言った。
「実はウチの店、来月で撤退するんです」
「え? ホントに?」
「もともとここは観光客狙いで。
この様子だと年内はどうにもならないじゃないですか」
「なるほど・・・」
観光の入り込みが壊滅状態となった今、
店を出しておくなら人口が多い場所を選ぶのは当然だだろう。
会社のすぐそばだし、
何かと立ち寄るビルの1Fにあったので、
タイミングが合えば買っていた。
「開店の時からずっと来て下さっていたので、
お知らせしておきたくて」
「さみしくなるよ」
ホント、さみしくなる。