「ツラかったでしょうね」
若く爽やかな雰囲気の皮膚科の医師は、
うっすらと赤みを帯び腫れたボクの両腕を見て言った。
「でも、これは乾燥性の蕁麻疹です。
アレルギーとかじゃないですね」
「そうなんですね?」
「最近多いんですよ。こういうケース」
コロナの感染拡大で手洗いと消毒が習慣化。
それが肌に影響を及ぼしているという。
「だから、ほら。
一番洗う両腕の肘下が一番ひどいでしょ?
肌って、けっこう敏感なんですよ。
マスクでかぶれちゃう人もいるくらいですから」
言われてみれば、確かにそうだ。
「特にこの時期の北海道は部屋も外も、
かなり乾燥してるから、なおさらね」
保湿剤とかゆみ止めと、
念の為の抗生剤を出してくれた。
「保湿剤を朝晩のお風呂上がりにしっかり塗れば、
多分、2日くらいで驚くくらい良くなります。
症状が治まればかゆみ止めと抗生剤はやめて良いですが、
保湿剤は量を抑えてもお風呂上がりにしばらく続けましょう」
歯医者以外では、久しぶりの病院。
でも、来て良かった。