Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

複雑な構図

選挙なので票数における結果は歴然と出る。

大まかに見れば、与党優勢、野党失速。

だが、どちらも大物が落選するなど、

波乱含みの結果となったようだ。

総務省によると今回の衆院選投票率は55.93%。

前回2017年の53.68%は上回ったものの、

戦後3番目の低い水準となったらしい。

「政治に無関心であっても無関係ではいられない」

どなたのお言葉かは知らないが、とてもまっとう。

で、かっこいい。

だが、このキャッチコピーには、

なぜか嫌悪感を覚えるのだ。

ボクは投票をしなかったことがない。

かと言って、政治や政治家にほぼ興味は持っていないし、

ぜんぜん敏感でも無い。

つーか、政治に強い関心を持った人が増え、

投票率が高くなれば日本は変わるのか?

1994年、社会党村山富市さんは、

それまで憲法違反としてきた党の解釈をひっくり返し、

自衛隊は合憲だと明言して首相となった。

自衛隊観閲式でオープンカーに立ち手を降る姿は、

この上なく醜悪だったし、

日本の政治における大切な何かが終わったことを、

如実に示していたように思う。

2009年の衆院選で当時の民主党は、

マニフェスト」なる耳障りの良い公約で躍進。

政権を奪取するも、

その後は公約を軒並み撤回、修正するなど、

迷走につぐ迷走を続け自爆。

この上ないみっともなさはボクに「血筋」を思わせた。

「金と欲にまみれた政治」

自民党を批判する人たちがよく口にするセリフだ。

実際に、まさにそうだなと思うことも少なくない。

だが、そうした政党の打倒を掲げ政権を取りながら、

そうした政党と何一つ変わらない姿を見せられては、

有権者は「何をもって有権」なのかを考えざるを得まい。

例えば。

パッケージはホコリまみれで色あせ、

賞味期限が切れた商品ばかりが並べられた商店で、

「買う権利を持っているのだから何か買え」と強要され、

その権利を喜ぶ客はいるのか?

いやいや。自分を客だと思う意識そのものが違う。

あなたもその商店の経営者の1人なのだと、

カッコイイことをおっしゃる人もおられようが、

だとするならば議員の仕事とは何なのか?

ボクは議員のみなさんの報酬を下げろなどとは、

口が裂けても言わない。

だが、一つお願いしたいことがある。

政治とはなにか? 政治家の仕事とはなにか?

その疑問に明確に答えてほしい。

そして、あなたは議員として、

その回答をいかに具現化するのかを聞かせてほしい。