午後イチの会議を終えてから、映画館へ直行!
なんとか間に合った。
「ドライブ・マイ・カー」
村上春樹さんの作品は、
映像化するのはかなり難しいだろうと思っていた。
なにより、文字だけ、音だけの表現と、
それに映像を加えた表現は、
まったくの別物としか捉えられない。
だから、村上春樹さんの作品に限らず、
好きな小説の映画化を待望することはなかったし、
好きな映画の原作を読みたいと思うこともない。
それでも、本作は映画館で観たいと思った。
村上さんの作品に限って言えば、
この原作に格別な思い入れはなく、
微かな記憶が残っているだけ。
余計な先入観を持たずに作品を観られたのは、
幸運だったと、観終えてから思った。
逃れようのない無力感や喪失感と、
そこからしか生まれない再生の兆し。
村上春樹さんの多くの作品に共通するポイントを、
じっくりと丁寧に描いていたのが印象的だった。
蛇足だが、
近年の映画には見られないほど、
出演者がタバコを吸うシーンが出てくる。
原作が発表された時のドタバタと、
関連付けるか否かは、人それぞれだと思う。