「わ! え? えぇ? 押して来たんすか?」
バイク屋の店主はホントに驚いていた。
「言ってくれれば軽トラ出したのに」
「甘え始めるとキリがないし、バチが当たるから」
充電したバッテリーを装着するも、
エンジンは目覚めず。
セルの回りが渋くなったので、店まで押した。
「走っていると軽やかだけど、
押したら230kgそのもの。重かったわ」
たかが500m。
だが、この時期の北海道は道路に砂が浮き、
やたらと滑りやすいので、おっかなびっくり。
「冬眠明けの整備って感じですか?」
「うん。後はシリンダーヘッドのオイルにじみかな。
ま、空冷の大排気量の持病だろうけど」
「了解です。診ておきますね」
バイクを押さずに歩くと、
当たり前だが身体がとても軽い。
良いウォーミングアップになった(笑)