WBO世界タイトルマッチでトラブルが相次いだ。
バンタム級王者のカシメロは、
試合の開催地であるイギリスに入国後、サウナを利用。
それが、イギリスが定める医療ガイドライン違反とされ、
試合への出場を取り消された。
ミニマム級王者の谷口将隆の試合では、
挑戦者の石沢開が1回目の計量で2.5kgオーバー。
それは1階級上のライトフライをも超過する体重。
試合が行われてもベルトの移動は無い。
だが、WBOでは王者が敗れればタイトルを失う。
つまり、谷口にはリスクしか無い。
両陣営の話し合いによって試合は開催され、
結果は谷口がTKOで防衛に成功。
その結果にボクシングファンの多くが救われたが、
谷口選手の胸中を想うと、やりきれなさが残る。
ボクサーの減量の過酷さは、
体験したことがない者には想像もできないという。
だが、日本が世界に誇るモンスター、
井上尚弥選手は「当たり前のこと」という。
僕のバンタム級転向後の早期KO連発を
「減量からの解放」と結びつける
ボクシングジャーナリズムの論調がある。
確かにせっかくの筋肉やトレーニングで積み重ねたものを
減量で削り取ってしまっていた時代があった。
試合に向けての調整、準備の99%を
減量が占めるという苦しい時代。
通常体重60キロから
リミットの48.97キロまで落とさねばならなかった
2012年10月のプロデビュー戦から、
初防衛戦までのライトフライ級時代だ。
-------中略-------
体重制限のあるスポーツで減量は当たり前のこと。
当たり前のことを当たり前にやる。
それが減量に対するスタンスだが、
コンディション作りという意味では、
減量はクリアしなければならない大きな壁でもある。
最高の状態でリングに上がるには、
減量とリカバリーの成功が非常に重要な役割を占める。
試合への準備期間が3カ月あるとすれば、
減量に集中するのは最後の2週間だ。
そして、この2週間が実にセンシティブなのである。
引用元:東洋経済オンライン
井上尚弥が語る「ボクサーの驚くべき減量事情」
時には「命を削る減量方法」さえ辞さない
お互いにほぼ何も知らない相手と、
大衆の面前で裸に近い格好になって殴り合う。
そんな「ボクシング」という行為が、
かろうじてスポーツとして成立しているのは、
同じ階級で同じグローブを使って闘うという、
最低限のルールの存在による。
だから、いかに過酷であろうとも、
減量が必要な階級での試合に合意したのなら、
選手はその体重を作らなければならない。
万が一、それを実現できなかった場合、
ペナルティが用意されてはいるが、
昨今の状況を見る限り、その有効性には疑問が残る。
ま、カシメロことは、
すでにボクサーと思っていないので、
どーでも良いけど(笑)