ダメならダメでコンビニへ行こう。
ホテルでサウナと温泉を堪能しながら、
そう腹をくくってて街へ出た。
あえて予約せず、人気の焼鳥屋へ。
年末だもの、案の定の激混み。
でも、カウンターの端が空いていて、
そこに座らせてもらえた。
目の前で手際よく焼かれる串を眺めて飲んでいたら、
焼き手の女性スタッフが声を掛けて下さった。
「ウチは初めてですか?」
「はい。この時期に飛び込で失礼しました」
「いえいえ。逆にお待たせしちゃって申し訳ありません」
と、それからはその方が直接オーダーを取り、
酒や串を出して下さるようになり。
「評判を聞いていつか来たいと思ってまして。
念願が叶ってうれしいです」
「やめてください。そんなに言われたら照れる」
そんな会話とおいしい串のおかげで、
カウンター席でのボッチ忘年会を堪能した。
ごちそうさまでした。