MTNと飲んだ。
いつも一緒では無いのだが、
この1年位は毎月のように飲んでいる。
微妙な違いはあれど、世代も趣味も似たようなもの。
なにより出身が「同郷」とも言える近さで、
もう15年以上の付き合いになる。
でも、それらのことは後付で。
最初に会ったのはとある会議体でのこと。
互いに素性を知らぬままだったが、
その後、似たような会議やイベントで事あるごとに会い、
なんとなく「同じニオイ」であるに気づき、
飲むようになって行った。
「明日から地元へ行ってきます。
高校時代の友だちとプチ同窓会で」
「ん? 友だちなんているんだ?」
「あんたには言われたくないわ!」
毎度そんな憎まれ口で飲み始め、よく口論もする。
周りからは「ハラハラする」といつも言われるが、
決定的な仲違いをしたことはなく、
むしろ、そういう関係を楽しんでいるフシがある。
「この歳になるとシガラミだらけで疲れますよね」
最近のMTNは実際にかなり疲れているように見える。
そのせいかどうかは不明だが、
やたらと頻繁に出かけている。
「もう1度結婚とか同棲しようとは思わないの?」
「そこに『平穏』があるのなら、したいですねぇ」
「そりゃお互いの努力によるね」
「そうでしょ? それだけに不安で・・・。
でも、このままだと孤独死は不可避でしょ?
それもまた不安で」
「既婚だから安泰ってことじゃないし。
不安は尽きないよなぁ」
そんなジジくせぇ話で、
今夜はなんかしんみりしちゃった。