Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

労い あう 夜

遅れて店へ入って来た瞬間、

MYST先輩の表情が少しこわばった。

「ここ、高いヤツだろ?」

そういう顔。

「憧れだったんです、カウンターでの天ぷら」

ボクが言う 。

「確かに。俺も接待以外で入ったことないし」

「でも、あるんですよね?」

「ぜんぜん落ち着かなくて、何食べたか覚えてないけど」

「じゃぁ、今日はじっくり味わいましょ!」

てなことで、写真はお通しと〆の天茶のみ(笑)

お酒を飲みつつ、

揚げたてをハフハフとすぐに頂いた。

その中で先輩は定年、ボクは退任について、

いろんなことを話した。

「でも俺は再雇用だし、お前も手伝いを続ける」

「ま、あんまり変わらないってことですね」

それでも一応ひと区切り。

互いに「おつかれさま」を言い合った。