Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

悪いのは誰だ?

保育士が新型コロナウイルスに感染した私立保育園に対し、

横浜市が感染公表を控え、翌日も開園を指示した問題。

横浜市の対応が相当マズイのは言うまでもないが、

緊急事態宣言が発令された際、すでにこうした事態は予測できた。

「感染リスクに留意し、規模縮小での保育実施」という、

政府が示した曖昧な方向性と、

現場に消毒液もマスクも優先配給しないという、

呆れるほどずさんな対応なのだから。

COVIT-19の重症や中等症の患者を受け入れた医療機関に、

特例的に診療報酬を引き上げると厚生労働省は発表した。

しかし、保育関係者に対してはそうした特例は何一つ無い。

多くの政治家が選挙戦で叫んでいた。

子育て支援を充実させ、少子化対策に注力する」と。

確かに、保育士の処遇は改善された。

東京23区や横浜をはじめとする大都市は、

争うかのように「処遇改善費」を上げていった。

しかし、それらはあくまで期間限定の特別手当に過ぎず、

ベースアップではない。

もっと言うならば、公立保育園の民間への移管は、

今もなお活発に行われている。

つまり、それが、この国が考える子育て支援のあり方なのだ。

誰が悪いのか?

それを問うのも大切かもしれないが、

これからを考える方がもっと大事じゃないかと思うのだ。