現地の責任者であるCTSさんと話せたのは、
22時を過ぎた頃だった。
まずは、事業所の緊急休業。
保健所による濃厚接触対象者を割り出しと、
検査実施のスケジュール確認。
それと併せて、今後の動きについて検討し従業員に告知。
CTSさんからの報告はそれ以外にも多岐に及んだ。
「感染した方の症状が軽度で良かった。
せめてもの救いですね」
関係者への連絡はボクが行った。
すべての方から激励を頂いたことを伝える。
「気を張るなと言っても無駄でしょうけど」
そこまで言うと、電話の向こうでCTSさんが笑った。
「大丈夫です。今日は泥のように寝ます」
ほんとにそうであることを願いながら電話を切った。