WBO世界フライ級タイトルマッチで、
新王者となった中谷潤人の試合を観た。
中谷は22歳。中学卒業後に単身渡米し武者修行。
その後プロデビューしキャリアを積み上げた、
異色の経歴の持ち主で20戦全勝15KO。
対戦相手のマグラモは24勝20KO1敗の強打者。
同級1位で強打のマグラモと、
同級3位で体格とセンスに秀でた中谷が対戦。
当初4月開催だったが大幅に遅れて実現したものの、
チケット販売はされず。
会場内には両陣営とその関係者、
そして放映と報道陣の約400人で開催された。
出だしからマグラモの動きが鈍い。
いや、中谷が相手の良さを封じているのか?
1R早々に中谷のワンツーでマグラモが腰を落とし、
ロープを背負うピンチに。
その後、マグラモは「中谷の距離」を嫌い、
懐に潜り込んで圧力を掛けるも、どれも単発。
中谷はそれに屈せず、
接近戦でもボディを突き刺しマグラモの身体がくの字に。
チャンスと思うシーンは何度かあったが、
中谷も倒しきれなかったのか?
あえて焦らなかったのか?
よくわからないまま突入した8R、
コーナー際で中谷が放った左フックが炸裂。
チャンスとと見るやリング中央で連打をまとめ、
右アッパーでダウンを奪った。
マグラモは何とか立ち上がったがレフェリーがとめ、
試合終了。
KOの際にはかなりの大振りが目立ったが、
初挑戦のタイトルマッチでKO勝ちしたのだから、
結果としては文句無し。
ただ、中谷は1m71cmとフライ級ではかなりの長身。
まだ22歳と若いだけに減量苦が心配されるが、
試合後の会見では同級防衛へこだわりをのぞかせると同時に、
気持ちの強さも見せた。
日本人としては2年ぶりで、令和初の新世界王者。
今後の活躍が楽しみな選手が、また1人現れた。
おめでとうございます!