Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

令和初の新王者

WBO世界フライ級タイトルマッチで、

新王者となった中谷潤人の試合を観た。

中谷は22歳。中学卒業後に単身渡米し武者修行。

その後プロデビューしキャリアを積み上げた、

異色の経歴の持ち主で20戦全勝15KO。

対戦相手のマグラモは24勝20KO1敗の強打者。

田中恒成が1月に返上したWBO世界王座を狙い、

同級1位で強打のマグラモと、

同級3位で体格とセンスに秀でた中谷が対戦。

当初4月開催だったが大幅に遅れて実現したものの、

チケット販売はされず。

会場内には両陣営とその関係者、

そして放映と報道陣の約400人で開催された。

出だしからマグラモの動きが鈍い。

いや、中谷が相手の良さを封じているのか?

1R早々に中谷のワンツーでマグラモが腰を落とし、

ロープを背負うピンチに。

その後、マグラモは「中谷の距離」を嫌い、

懐に潜り込んで圧力を掛けるも、どれも単発。

中谷はそれに屈せず、

接近戦でもボディを突き刺しマグラモの身体がくの字に。

チャンスと思うシーンは何度かあったが、

中谷も倒しきれなかったのか?

あえて焦らなかったのか?

よくわからないまま突入した8R、

コーナー際で中谷が放った左フックが炸裂。

チャンスとと見るやリング中央で連打をまとめ、

右アッパーでダウンを奪った。

マグラモは何とか立ち上がったがレフェリーがとめ、

試合終了。

KOの際にはかなりの大振りが目立ったが、

初挑戦のタイトルマッチでKO勝ちしたのだから、

結果としては文句無し。

ただ、中谷は1m71cmとフライ級ではかなりの長身。

まだ22歳と若いだけに減量苦が心配されるが、

試合後の会見では同級防衛へこだわりをのぞかせると同時に、

次戦の相手にWBO同級2位のアンヘル・アコスタを挙げ、

気持ちの強さも見せた。

日本人としては2年ぶりで、令和初の新世界王者。

今後の活躍が楽しみな選手が、また1人現れた。

おめでとうございます!