気仙沼のホテルに辿り着く。
と、ボクら2人を見たフロントスタッフが、
慌ててタオルを用意してくれた。
「大変でしたね」
カッパは脱いだものの、
ボクたちが持っているものはすべてビッショリ。
八戸からの行程がほぼ雨だったので、仕方ない。
シャワーを浴びてレストランを探すも、
あまりパッとせず。
近場の回転寿司に飛び込んだ。
ビールを飲み、肴をつまみ、
いくつかの寿司を食べた頃、
KYSがお茶を飲み始めた。
あれ? と思って訊く。
「中トロか大トロ食う?」 「いや。食わない」
「ウニかイクラは?」 「いらない」
「アワビは?」 「食べません」
はいはい。了解です。
「じゃ、コンビニへ行きますか?」
「ぜひ、そうしましょ」
会計を済ませて店を出るとすぐにKYSが言う。
「今日はハズレの日だわ」
「まぁ、そんなこともある」
コンビニで買物をしてホテルの部屋で飲み直し。
「見事なほど、魚市場付近あるある、だったな」
「回転寿司とはいえ立地的に期待しちゃうから、
なおさらだ」
そんな愚痴をこぼしながら、オヤヂ2人で部屋飲み。
それもまたよし。