起きてすぐにトイレへ行こうとして、
軽い立ちくらみがした。
あぁ、ちょっと疲れてるんだな。
ソファに座ってしばらく目を閉じて、
3年前のことを思い出していた。
慢性硬膜下血腫。
原因不明の頭痛と立ちくらみに悩まされた挙げ句、
ようやく病院へ行くとそう診断された。
1ヶ月間の投薬で様子を見るも改善の兆しがなく、
手術したのが2019年の8月だった。
頭に穴を開けて血を抜く。
言葉や文字にすると恐ろしいのだが、
手術自体は非常に簡単で危険性も少なく、
一度でほぼ完治するとのこと。
何よりもひどい頭痛と立ちくらみから、
すぐにでも開放されたかったので、
ためらいなく手術を受けた。
で、その年末に「根治」のお墨付きを頂いたのだが、
疲れると軽い立ちくらみが出るので、
2020年には念の為に検査と脳のMRIを撮ったが、
「数値も問題なく、脳もとてもきれい」と。
術後の経過が順調なことに安心すると同時に、
脳という機能の不思議さに驚いた。
硬膜下血腫以前のボクは、
めまいや立ちくらみをほぼ起こしたことがない。
それでも、数少ない経験から、
硬膜下血腫によるそれがまったく別物だと解った。
根治していながら、
その異質な立ちくらみが出るのは、
おそらく脳がシグナルを出してるからだろう。
ま、確かに疲れているな。
今日はずっと寝ていよう。