寄席に足繁く通うほどではないが、
時折、たまらなく落語が聴きたくなる。
そのきっかけとなったのは20代になったばかりの頃、
深夜(早朝)にやっていた、落語のTV番組だった。
夜遅くのバイトを終えてアパートに戻り、
シャワーを浴びたりご飯を食べたりしてしばらくすると、
TVが放送終了となる時間帯。
そのタイミングで落語の番組が流れていた。
たいていは好みに合わず、
何もないよりは映像と音があるだけマシくらいの、
寝るまでのヒマつぶしだった。
でも、ある噺家さんの落語が、
なぜかボクの耳と目を捉えた。
ゆったりとした語り口と、
喜怒哀楽を豊かに覗かせる表情は、
他の噺家とは明らかに違った。
その方が六代目の三遊亭圓生だと知ったのは、
5年ほど前のこと(笑)
仕事を終え、部屋に戻り、
W杯での日本代表の激闘で昂ぶった気持ちと、
ベスト8を逃した喪失感が、徐々にほぐされていく。
今日は早く寝よう。