すでに4校目。
あの「悪質タックル事件」以降、
日大との試合中止を申し入れた大学が4校となった。
東大、明大、法大、立教大はタイミングにズレはあれど、
「安全性が担保されていない」との共通の理由で、
関東学生連盟に試合中止を求め、それが決定している。
あのプレーが誰の指示かやタックルをした選手について、
あれこれと語るつもりはない。
何より、日大へ抗議している関学のかなり強い姿勢や、
事件後、迅速に試合中止を決めた4校の対応から、
今回の事件の大きさとそれが起きるまでの経緯を見せられたようで、
かなり驚き、とまどっている。
あのプレーが、
タックルした選手の個人的判断と思えるものなら、
関学をはじめ試合中止を決めた他校も、
ここまでの反応はしなかったのではないか?
「あそこまであからさまな反則を、
選手が個人の判断ではしない」
アメフトに関わる多くの人にはその確信があるのだと、
今回の対応から感じさせられた。
「安全性が担保されていない」
フルコンタクトするスポーツにおいて、
この言葉で拒否されるのは相当に厳しい。
「競技を超えた反則が起こりうる」
つまり、互いにチカラをぶつけ合い勝敗を争うために必要な、
最低限の信頼関係を結べないってことだ。
そう考えると、これまでも日大にはこうしたラフプレイが多く、
他校はそれに対して危機感を持っていたのではないか?
そんな風に考えたくなるほど、
今回の事件への対応には「強い意志」を感じる。
アメフトにはまったく興味はないが、
日大フェニックスの名前は知っていた。
それほどの名門なのだからこそ、
今回の問題に対して真摯に向き合い、
ちゃんと反省し改善への道を示して欲しい。
スポーツとは勝ちや成功を求めるだけで無く、
負けや失敗からも学ぶ強さが得られる鍛錬の場。
あきらめる事なく逆境に立ち向かい、
たとえ炎に焼かれても何度でも蘇る。
その象徴たる伝説の生き物が、
日大のアメフト部のチーム名。
今こそ、本当の強さが試されている。