昨夜は事務局員KBTと焼肉。
軽自動車のマフラー交換で、
良い整備工場を紹介してくれたお礼。
とても速く、とても安く対応して下さったのでホント助かった。
「想定予算との差額分を俺が払う」
そう宣言したらキムチだのナルムなどを頼もうとするので、
メニューを取り上げてボクが注文した。
「冗談はさておき、
あの金額じゃパーツ代にもならないよな?」
「リサイクルパーツなので、さすがにそれは無いですね。
ただ、工賃はほぼゼロかと」
「そうだろ? なんか悪いことしちゃったよ」
「大丈夫です。今までボクがたくさん貢献してるので」
これまでに聞いた話では、確かにかなりのモノ好き。
改造とメンテには相当の金額を使っているようだ。
「結婚してからはかなりガマンしてますけど」
イケメンで人柄も良い。
「好青年のまま中年」を絵に描いたような爽やかさ。
それは疑いようもなく素晴らしい資質だ。
「でも、それだけじゃ、ですよね」
「そうだね」
彼が面接に来た時にその話をした。
いくら焦ってもすぐに手には入らない。
でも、意識しないと絶対手に入らない。
うまく言えないけど、そういうモノを持たないと。
「難しいですね」
「そうだね。でも、クルマの運転に似てると思うよ」
「そうですか?」
「MTだろうがATだろうが、
うまくなりたい、速く走りたいと思わなきゃ、
変われないだろ?」
深刻になりそうなので話題を変えたくなり、
うどんを注文!
「かすうどんってなんですか?」
案の定、喰いついた(笑)
「牛の腸を低温の油でじっくり揚げたヤツね。
うどんとか焼きそばとかお好み焼きに入れると、
独特のコクと甘みが出ておいしいんだよ。
関西では当たり前に食べられてるらしいんだけど、
こっちではあまり見かけなくて」
このお店のはどうかな?
ワクワクしながらすする。
おぉ、うまい!
「あー。おいしいですね、これ」
見た目はひどく枯れた大根のよう。
それ故に昔は食べていることを隠す人もいたほど。
しかし、そのうまさから多くの人から愛され、
今ではかなりの高級食材。
「そういう人間ちなりたいなぁと思っているんだ」
笑いながら言った。
KBTは何度もうなずきながら、
かすうどんをすすっていた。