今日の宿はオープンから1年ほどの新しいホテル。
安かったし、大浴場があるので。
TMMTと別れてすぐお風呂へ。
さほど大きくはないが、新しいだけあってキレイ。
身体を軽く洗ってまずはサウナで10分。
水風呂から出てしっかりと身体を洗って、再び。
と、先客がいた。
その方、かなりお疲れのようで、
身体が前後左右に揺れ、今にも転がりそう。
ヒーターに近いところに座っていたので心配になり、
それとなく声を掛けた。
「今日は暑かったですね」
「ん? あ、あぁ。そうだねぇ」
「ボク、汗っかきなんで困ります。
サウナでかく汗は好きなんですけど」
「でも、北海道はカラッとしてるから」
「あ。道外から? お仕事ですか?」
そう訊くと、少し間が空いた。
「東京からね。でも、新宿とかじゃないから」
「あ、そういう意味じゃなくて。
そもそも、ススキノだってひどいもんですよ」
誤解させてしまったようで恐縮したが、
その想いを汲み取ってくれたようで。
「なんかヤだよね。疑心暗鬼になっちゃって」
「ホントに。
ボクはもともと神奈川出身で。
毎月行き来してたんですけど、
どっちでもバイキン扱いです」
そこから話が弾み、あれこれ話した。
すっかり目が醒めたようなので、
安心して先にサウナを出ようとすると声を掛けられた。
「ありがとね。
お互いなんとかやって行こう」
こちらこそ、ありがとうございました。