バイク屋の店主から電話が入った。
地元に戻ってすぐバイクを預け、
隅から隅まで見てほしいとお願いしていた。
以前乗っていた中型バイクでもお世話になり、
その後、大型免許を取った際には、
バイクも買わせてもらった。
何度もツーリングへ行き、
メーカーのイベントや試乗会にも一緒に出かけた。
なのでバイクを買うと決めた時に、
写メを送り電話を入れた。
「今回はほんとにスマン」
「いえいえ。こだわりが強いのは知ってますから。
この条件の車輌は北海道ではまず出ませんしね」
そんなやり取りを経てのこと。
「じっくり見させて頂きましたが、ほぼ問題無しです」
「ホントに?」
「予想通りじゃないですか?
低年式で過走行。
勘所を押さえたカスタムと驚くほどキレイな車体。
そういうバイクは大切に乗られて来たモノが多い。
まさに、そのまんまですよ」
「シフトダウン時の音のバラつきは?」
「空冷の大排気量でマフラーも換えてますからね。
吹け上がりは気持ち良いので、
キャブのセッティングも上出来だと思います」
「マジかぁ」
「お世辞抜きに良いバイクです。
なかなかの目利きですね」
ホメられたのがうれしいやら、照れくさいやら。
「いつでも取りに来て下さい。
週末は雨みたいですけど」
うーむ。
うれしい。