Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

舌鼓

かなりの寄り道を経て、小樽へ。

ランチも終わろうかという時間帯なのに、

まだまだ混んでいる。

緊急事態宣言の解除後、初の週末だからか、

街が華やいで見えた。

「油を使ってないものが食べたい」

MWさんのリクエストに笑いつつ、ボクも同感。

そして、ここは小樽。寿司の街。

となれば、ほぼ一択。

ランチの看板が出ている店で、

バイクを停められるかを確認しながらの3件目。

女性スタッフが駐車場を教えてくれた。

店先ではテイクアウトの折詰を買う人が並ぶが、

広々とした店内にはボクたちだけ。

「荷物、好きな所へおいて下さい」

人懐っこそうな大将がカウンター越しに言う。

「今日は良いウニが入ってますよ」

「食べたいんだけど、痛風で」

MWさんがすかさず笑いを取る。

「じゃぁマグロはどうですか?」

そのオススメに従い、中トロ丼。

ひとくち食べてボクらは目を合わせた。

「うまいなぁ」

正直、小樽の寿司屋は、

あまり信用していなかった。

30年ほど前に仕事で来た時に、

地元の人から止められたからだ。

でも、この店のマグロはうまい。

あっという間に平らげて、

大将にお礼を言って店を出た。

「今度カミさん連れてこなきゃ」

MWさんはうれしそうに言った。

ごちそうさまでした。

この感じだと地元にたどり着くのは17時過ぎ。

走行距離は500km近くなるはず。

さ、帰ろう。