Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

恐怖の爪痕

7月末に釧路町で仕留められていたことが、

つい先日明らかになったばかりのOSO18は、

その後も世間を賑わし続けている。

 

駆除された当初はOSO18とは思わず、

そのまま解体業者に引き渡され食肉となったことから、

供する店舗への問い合わせが殺到し、

Web販売では即完売したという。

 

そんなバカ騒ぎの一方で、

OSO18に多くの牛が襲われた標茶町では、

今後の熊による被害に警戒を強めている。

 

というのも、

駆除されたOSO18の顔に深い傷があった。

それはOSO18より強く危険な熊の存在を示していると、

地元の猟友会は推察している。

 

これまで被害をもたらした熊たちとは、

まったく違った動きをし、

つい最近まではその姿を見た人がいなかったことから、

高い知能を持った「怪物」と称された。

 

しかし、実態は、熊同士の縄張り争いに敗れ、

かと言って、人を襲うこともなかったことから、

とても臆病で警戒心の強い熊だったとの見方もある。

 

「人が普段見ないようなところをきちんと通っている。

 人間の裏をかくことに長けているヒグマだとわかりました。

 何かのきっかけでOSO18は

 人間を徹底的に警戒するようになってしまった。

 その部分については人為的なのかもしれないです」

 

OSO18の特別対策班を率いた藤本さんは言った。

それは、今後もそうした熊が出現する可能性を、

示唆しているように思える。