「あとどのくらい?」
朝からまたボクの地元を少し走り、
昼前に苫小牧へと向かう前に給油したあたりから、
休憩のたびにKYSが確認するようになった。
疲れて残りの距離や時間を気にしはいない。
逆、だ。
北海道ツーリングが終わりに近づいているのが、
イヤなのだ。
ボクのホームコースを走って、
有名店で名物のカレー蕎麦を汗だくで啜り終えて、
一服しているとボソっと言った。
「あっと言う間だよなぁ」
「また来れば良いじゃん」
「・・・・・・」
「いやいや。そこは『そうだな』だろ?」
ガキか? お子様なのか?(笑)
「この後って、見所ある?」
うーむ。
無くはない。
でも、深夜のフェリーに乗り込む前の休憩が、
短くなっちゃうぞ。
「いや、ほら、フェリーに乗ったら、
ずっと寝ていられるから」
あはははは。
確かに、そうだな。
太陽はまだ高く、陽射しも力強い。
よし。少し寄り道すっか!