今日はMTNとの飲み会。
というか、MTNの仕事絡みのお客さまと、
夕飯をご一緒させて頂く。
「このてのことで本州からお客さんが来られると、
ほぼもれなくオレも呼び出されるのはナゼかね?」
迎えに行ったクルマの中で訊いた。
「いいじゃないですか。最近、一緒に飲んでなかったし」
「ま、確かに。
でも、そういうことを訊いてるんじゃなくてね」
「今日は何か予定があったんですか?」
「いや、ヒマだったけども」
「でしょ? それに、呼ばれなかったらスネるじゃん」
「う、うん、そうかも。
でも、その言い方、なぜかオレの殺意をくすぐるんだよね」
解せぬままお店へ。
ほどなく、いらっしゃったお客さまは、
20代後半と思しき女性。
簡単なあいさつを済ませ会食。
「お2人はどういった御関係なんですか?」
屈託なく訊く彼女に答えようとするMTNを遮り、
ボクが話した
「ボク、この人のパシリなんです。
いつも突然、呑むぞとか迎えに来いって呼び出されて、
良いだけ飲んで食った会計伝票をボクに渡すんです」
「え?」
「出張から戻ったら土産を渡さないとゲンコツです」
「え”え”ぇっ⁉︎」
「今日みたいに独身女性のお客さんが来られると、
やたらホメさせて口説く手伝いをしろって・・・」
「・・・・・・」
今まで怖くて誰にも話せなくて、と、
ボクがおしぼりで目頭を拭うと、
呆れていたMTNがたまりかねて言った。
「この人、真顔でウソつく達人なんです。
お分かりだと思いますけど全部ウソ。冗談ですから」
「え、えぇ。そうなんですね」
突然の悪ふざけに驚く彼女。
「確かにボクはウソつきです。
で、さっきの話もほぼウソです。
でも、コイツが女好きでセコイってのはホントです」
「やめろ。
どうでも良ことをウソと告白して、
大きなウソに真実味を持たせるの、やめろぉ!」
オヤヂ2人の小競り合いに巻き込まれた彼女は、
どう反応して良いかわからず苦笑い。
申し訳ありませんでした(笑)