「知ってるかなと思いつつ、念のためにと」
MTNからのメッセージを読んでアゴが外れそうになった。
だって、ちょっと考えられないような出来事だったから。
「ずっと前から聞かされてたからさ。オレもちょっと驚いてる」
町のこれからの在り方についてバカ話しをして来たが、
それに関わってもらいたいと思う人や企業などについても、
よく話していた。
で、その大半が道外の方であることに苦笑いしていた。
「道内にもスゴい企業とか人はたくさんいるのに、
名前が挙がらないのはなぜだろう」
MTNはよく首を傾げる。
「知名度も高く評価もされてると思うけど、
道外の人に比べると地元で特別感が無いのは必然かもね」
そのことになんとなく納得できてしまうのは、
ボクらが道外からの移住者だからかもしれない。
よく話題にしていた道外の方が、
今回ボクらの地元に来て下さる。
時間は限られているし、
何より主たる目的は別にある。
ただ、スキマはある。
そこに無理せず押し付けずに、
先方が興味を惹くしつらえを作れれば。
「やるだけやってみようかな」
ボクの言葉にMTNが笑う。
「そう言うだろうと思ってましたよ」
さて。どうなることやら。