「最高級コーヒー豆、利益は1杯2円以下」
その見出しに驚かされた。
コーヒー豆は全世界で需要が高まり、
価格が高騰していると思っていたから。
https://www.afpbb.com/articles/-/3227759
しかし、2016年にコーヒーの国際基準価格は急落。
1ポンド(約450グラム)当たり1.5ドルから1ドル未満となり、
史上最も大きい下げ幅を記録した。
コロンビアのコーヒー豆の生産量は、
ブラジルとベトナムに次いで世界3位。
高品質の生豆の生産においては首位を誇る。
また54万世帯がコーヒーに関わる仕事で生計を立てており、
輸出に占めるコーヒー豆の割合は石油や鉱物を抜いてトップ。
しかし、高級店では1ポンドの豆から55杯分のコーヒーを作れるが、
買い取りを行うグローバル企業が生産者に支払う額は、
なんと90セント(約97円)。
生産者の利益は1杯当たり1.6セント(約1.7円)にしかならず、
1983年に比べ4分の1だと生産者は頭を抱える。
すでにコーヒー農園を売りに出したり、
転作をする生産者が後を絶たない。
コーヒーは生産者が一定の条件をクリアすれば、
国際市場価格がどんなに下落しても最低価格が保証される、
フェアトレードの対象商品だ。
しかし、それをクリアできる生産者は多くなく、
最低価格とはほど遠い金額を受け入れざるを得ない状況だ。
ボクらの生命や満足を支えてくれるのは、
その多くが何かしらの「命」であり、
それを生産や加工する人たちがいてくれるから届く。
でも、ボクは、そのことをよく忘れる。
そして、気をつけていながら、
値段を見て安いものを手にしてしまうケースが少なくない。
利益を得ることから逃れられはしない。
でも、何が利益なのかをしっかり考えないと、
世界はボクが思うよりもずっと早く滅びてしまうのだと思う。