Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

月の裏

仕事から帰ってすぐリビングへ向かおうとして、

老猫が亡くなっていることを思い出す。

すっかり熱が冷めた身体を何度も撫でながら、

ある話を思い出す。

「命を失った者は月の裏へと旅立ち、

 そこで自らが望む過去や未来の姿となり自由に暮らす」

互いに向き合うことはなくても、

常に近くに存在し見守り合っている。

そんな話だ。

兄猫が旅立ったのは真夏。

35℃超えの猛暑日だった。

君は-30℃近い真冬日に旅立った。

月の裏へ着いたら兄弟でまた遊べるね。

いってらっしゃい。