白井・具志堅スポーツジムが6日、
7月末でジムを閉鎖すると公式ホームページで発表した。
そのニュースを知っても、
あまり驚かなかった自分にこそ違和感を持った。
井上尚弥の快進撃を筆頭に、
日本でもボクシングが徐々に復権しつつある。
それでも、ボクサーやそれを支えるスタッフたちの多くが、
苦しい環境にあるのはなんとなく知っていた。
その意味において白井・具志堅スポーツジムは、
比較的恵まれた環境にあったのかもしれないが、
看板選手である比嘉大吾が世界タイトルマッチで減量に失敗。
戦わずして王座を追われる「大失態」は、
かなりのダメージとなったはず。
さらに、今年2月に復帰戦を勝利で飾った比嘉は、
その試合後のインタビューで現役続行に言葉を濁し、
3月に入るとジムとの契約を破棄した。
白井・具志堅スポーツジムにとって比嘉は、
ジム設立22年目で初となる男子正規世界王者。
そればかりか、世界チャンピオンとして活躍し、
ボクシング史に名を残せる可能性を秘めた逸材だっただけに、
その喪失感は計り知れまい。
それに加えてのCOVIT-19騒動で、
ジムの平常運営はもちろん試合(興行)が行えない状況に、
経営者が心を折られたとしても何の不思議もない。
単なる素人ボクシングファンとしては、
選手や常勤のトレーナーなどの移籍先が決まることと、
比嘉の今後の活躍を期待する他無い。