会議の後に所要を済ませてから、ISMさんと夕食へ。
お互いにススキノ近辺のホテルに泊まっているのだが、
今夜はタクシーでちょっと郊外へ。
「なんかあったらって、
この状況でも言うかって我ながら思うけど」
と
確かに。
感染が拡大している札幌にわざわざ来て、
郊外とは言え食事に出かける。
本当に感染を危惧するなら、
役職に付いていようと自粛するはずだ。
「でもさ、みんながホントにそれを実行したら、
道内はどの町も死んじゃうよね」
ISMさんが自嘲気味に笑うと、
タクシーの運転手さんが話しかけてきた。
「ボクは本気で移住を考えています。
このままじゃ家族で年を越せませんから」
ススキノから約10分。金額で¥1,200ほど。
だけど、運転手さんは言った。
おかげさまで今日は幸先が良い。
ホントにありがたいです、と。
「どうなっちゃなっちゃうんだろうね、この先」
ボクらはいつもより静かに、しんみりと話した。