ジュリア・ロバーツが主演しているドラマを観た。
「ホームカミング」はAmazonプライムのオリジナル作品で、
帰還兵の社会復帰を支援する民間施設に関する謎が描かれている。
J・ロバーツはその施設で働く中間管理職で、
兵士たちのトラウマ克服に熱心に取り組むが、
施設の方針と支援策に対し徐々に疑問を感じ始め・・・。
施設で働いている時と、それから4年後の彼女。
2つの時間軸でこのドラマは構成される。
派手なアクションや猟奇的な事件もないが、
4年間で大きく変わる彼女の姿と巧みな映像演出によって、
不気味さと不吉さがプンプンと匂う。
だが、序盤に充満してた深い闇は物語が進むごとに急速に薄れ、
それに従って物語全体も輝きを失い、
J・ロバーツの熱演がかえって孤立して見えたほど。
仕掛けが良かっただけにとても残念だったが、収穫もあった。
大きく口を開き笑う天真爛漫さは彼女の魅力の一つだが、
今作においてはその象徴たる唇が、
疲弊した女性を見事なまでに表現していて驚いた。
「表情は言葉よりも語る」
大女優の凄みは、一見の価値ありです。