6時に起きてシャワーを浴び、ホテルを出た。
昨夜、メッセージを確認すると、
知人が亡くなられたとの連絡が入っており、
今日が告別式だという。
焼香だけの
希望者のみ焼香だけはOKとのこと。
斎場へ着くと、故人の長男でもある後輩が、
すぐに出てきてくれた。
「札幌での仕事帰りで。こんな格好で申し訳ない」
「いえいえ。お忙しいのにありがとうございます」
会場の入口に、
ボクも一緒に写っている写真が飾られていた。
「ずいぶんと前の写真だね。みんな若い」
「はい。みなさんギラつきがスゴいですね(笑)」
強者と曲者が集まるグループにあって、
ひときわ厳しく優しい方だった。
「できればもう少しご一緒したかった」
「親父もそう思っているはずです」
帰り際、もう一度線香を備えて手を合わせる。
その煙は一直線に天井へと登り、すぐに消えた。