Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

舌鼓

「それならご飯大盛りにしてあげれば良かった」

女将さんは笑った。

YKOさんとボクがあまりにも速く、

しかも黙々とうな丼を食い尽くしたからだ。

「そんなにおなか空いてたの?」

「うん。オレ、昼飯抜いたし」

「あ、オレも」

それを聞いて呆れたように笑うと、

大将が筑前煮を出してくれた。

「そんなに好きなんだ、うなぎ」

「うん」

ボクらが声を合わせると、

大将と女将さんはケラケラと笑った。

おいしくて、楽しい夜だった。

ごちそうさまでした。