2021-07-30 舌鼓 「それならご飯大盛りにしてあげれば良かった」 女将さんは笑った。 YKOさんとボクがあまりにも速く、 しかも黙々とうな丼を食い尽くしたからだ。 「そんなにおなか空いてたの?」 「うん。オレ、昼飯抜いたし」 「あ、オレも」 それを聞いて呆れたように笑うと、 大将が筑前煮を出してくれた。 「そんなに好きなんだ、うなぎ」 「うん」 ボクらが声を合わせると、 大将と女将さんはケラケラと笑った。 おいしくて、楽しい夜だった。 ごちそうさまでした。