Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

11月の終わりの雨と、彼女の優しさ

今日も札幌。

 

夕方まで仕事らしきことをして、

夜は道内同業者の勉強会の忘年会だ。

 

午前中にお客様2社へご挨拶をして、

乗ろうと思ったエレベーターが最上階で。

 

ここは3階。

じゃあ階段でと降り始めたら、軽い立ちくらみ。

 

あれれ。

ペースを落として手すりを掴んで深く息を吸う。

階段を踏み締めて歩くより遅く1階へ(笑)

 

ビルの外へ出ると雨が降っている。

昼も近いので一旦ホテルへ戻って休もう。

 

その途中コンビニでサンドウイッチとコーヒーを買うと、

レジの女性スタッフが傘を差し出してくれた。

 

「良かったらこれ使って下さい」

 

ホテルはすぐそこ。

だから断ろうかと思ったけど、お借りすることに。

 

「ありがとう。けっこう降ってるから助かるわ」

 

「これ、忘れ物だから、そのうち捨てちゃうんです」

 

店内にはボクと彼女しかおらず。

なので、話しかけてみた。

 

「世界で1番傘を消費してるのは日本らしいですよ」

 

「え? ホントですか? 

 あぁ、でも、そうかも。

 すごいですよ、傘の忘れ物」

 

「もったいないよね。これだってほぼ新品だし」

 

「もったいないです、ホントに」

 

ボクはほとんど傘をささない。

でも、今日は傘を使おうと思った。

 

12月が目の前の、昼時の混雑前の静かなコンビニ。

少し疲れて雨に降られたボクに差し出されたのは、

傘ではなかったのだ。

 

ありがとう。