Spiral-World

めくるめく世界での個人的な日記

終春の昼下がり

札幌へと向かう峠道を越えた頃。

短い直線の脇に数本の桜があり、

まだいくらかの花を付けていた。

その狭い道路は工事中で片側通行。

誘導員の指示で車を停め、

対向車の大きなダンプが通り過ぎるのを待っていると、

巻き上げられた砂埃に混じって、

桜の花びらがフロントガラスに舞い落ちた。

それがなんだかうれしくて。

飛ばさぬようにゆっくりとクルマを走らせる。

しばらくはそのままだったが、

対向車とすれ違った瞬間に飛んでいってしまった。

終わる春のおすそわけ。

確かにいただきました。