日大アメフト部の問題は示唆に富んでいる。
「たかが反則」
そう思っていた日大の監督やコーチや選手たち。
「これは傷害事件」
そう捉えた関西学院大学や、
関東学生アメリカンフットボール連盟や世論。
それが決定的に色分けされたのは、
以前も書いたが日大の内田監督の対応だろうし、
その後、加害した選手の記者会見を経てもなお、
監督やコーチや大学のメンツを守ろうとした日大の姿勢は、
「火に油」のレベルをはるかに超えて、
自ら「ナパーム弾」を投入したと言っても良いだろう。
人は誰しもミスをするし、嘘もつくし、罪を犯す。
だからこそ、そのリカバリーが大切になる。
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3382242.html
スポーツはそれを知るとても大切な機会だし、
学校教育に組み込まれたスポーツであれば、
その重要性はなお際立つはずだ。
理屈上は。
「こんなことして、恥ずかしくないのかね」
そういう話をよく聞く。
しかし、夏の甲子園は?
柔道やレスリングや陸上は?
日大と同じ危険性をはらんだものは無いか?
「今回の事件は日大だけの問題ではなく、
日本の国民性とも根深いところで繋がっていませんか?」
東大のアメフト部の監督がそんなようなことを言うのを聞いて、
「あぁ、なるほど」と思いつつ、
いびつな受験戦争の頂点に君臨する大学の人が言うのも、
果たしてどうなのかと思ったり(笑)
競争が激化するほど、人々は熱狂する。
それがスポーツのみならず、
さまざまな分野に通じるのは必然。
で、そこに、ある種のいびつさが生じるのも、
これまた、必然。
だからこそ、それに歯止めをかけるために
社会生活にはさまざまな法律があり、
スポーツにはルールが存在する。
さらにはそれらを越えた不文律もある。
日大のお偉いさん=バカばっか。
今回の事件をその図式に当てはめて安心していると、
いつか自分が痛い目にあう。
自戒の念を込めて、そう思う。